愛の香り

あなたの想いが残るもの
あなたの記憶があるものを
全部ここから消しました

それでも長い年月の
共に過ごした痕跡は
どうすることも出来ぬほど
未だ存在するのです

一緒に選んだあの家具と
並んで笑ったあのテレビ
捨てることは叶わずに
私と共にいるのです

長く短いあの日々の
小さな思い出浮かび来る

アクセサリーは苦手だと
言った私にくれたのは
一本だけの赤い花

どれほど高価な宝石も
叶わないほど美しく
私を泣かせた赤い花

しおれて枯れてなくなった
あの日の綺麗な思い出が
その後の苦い悲しみに
一筋、甘く匂い立つ

戻れないままここにいて
どうにもならず泣いていて
取り返せぬと疲れ果て
後悔ばかり湧き上がる

今は誰かといるのかな
私を忘れているのかな
誰かと共にもう一度
家具を選んでいるのかな

私はひとりテレビ見て
つけられてないテレビ見て
あの日の花を思い出す

しおれたあの日のあの花の
愛の香りを思い出す